2012年01月19日

【書評】データ解析でサッカーの見方が変わる!『本田にパスの36%を集中せよ』森本美行

◆本田にパスの36%を集中せよ―ザックJAPANvs.岡田ジャパンのデータ解析 (文春新書)


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◆データでひもとくサッカー日本代表の進化!


本書を読んだあとで、サッカーの見方がレベルアップします!
そして、単純におもしろいです!

Wカップ日本代表チームを試合毎にデータ分析した結果、思考錯誤
しながらも、弱点を確実につぶす対策を打ったことがわかります。

さらに、岡田ジャパンからザックジャパンの違いも、
データ分析の結果から、中盤の布陣を変えたことがわかります。

また、紹介されている試合は、どれもテレビで日本中に実況された
ため、非常に身近な感じがします。

そのワクワク・ドキドキしながら見ていた試合が、実はデータに
基づいた分析がベースにあり、その上で監督が判断した効果的な
対策、戦術を打っていることがはっきりとわかりました。

著者はスポーツデータの分析と配信を行う会社の社長。
そのデータは、Jリーグで使われているそうです。

サッカーに対してそれなりに詳しい人は別ですが、テレビで見る
レベルの人にとっては、このデータ分析の切り口で見る試合内容
は非常に新鮮で、納得性があります。

例えば、こんなデータが取られているようです。

 ・シュート数
 ・シュートまでの時間
 ・シュートを打つまでの縦の異動距離
 ・シュートまでの経由人数

 ・パス数
 ・パスの成功数
 ・エリア毎・方向別のパス成功数と成功率

 ・クロスの数
 ・クロスを上げた位置
 ・カウンターアタックの数

 ・平均ポジション
 ・ボールゲインから16秒以内のシュート数
 ・ミドルサード、アタックサイドエリアでの前方へのパス成功率
 ・アクチャルタイム(実動時間)
 ・ボールポゼッション率
 ・クリア数

ちなみに、南アフリカ大会の結果は次のようになっています。

1試合平均の16秒以内シュート数は、
スペイン4.25本に対して、日本は1.62本で28番目(下から5番目)。

前方へのパス成功率は、
スペイン71.4%に対して、日本55.5%。

クリア数は、
スペイン20.00本に対して、日本は38.31(第1位)。

パス成功率は、
スペイン80%(第1位)に対して、日本60%(最下位)。

まだまだ、世界レベルに対して、力の差があることがわかりますが、
それを理解した上で、どんな戦術を用いて戦った結果、ベスト16
に入れたのか?

その分析が、本書で詳細解説されています。非常に興味深い内容です。

当然、相手のチームの特徴も分析しているので、得点源をどう防いだのか、
それがうまくできたのかどうかも、データにはっきりと表れています。

わかったのは、サッカーは、常に動いているので、選手まかせのところが
大半かと思っていたのですが、かなりの部分がデータ解析され、その上で
監督の戦術が生み出されているということ。

その一つが、本書の題名にもなっている「本田」選手への集中パス!


最後に、データ分析を10年間続けてきた著者の気付きはこれ。

 ・データはあくまでもデータであって解釈が重要なのだ
 ・国際経験不足をデータ分析による知で埋めて行くことが重要
 ・日本のストロングポイントはグループワークと分析


世界における日本サッカーの位置が定量的にわかる一冊!


◆本日のオススメ!


本田にパスの36%を集中せよ―ザックJAPANvs.岡田ジャパンのデータ解析 (文春新書)
本田にパスの36%を集中せよ―ザックJAPANvs.岡田ジャパンのデータ解析 (文春新書)森本 美行

文藝春秋 2011-06



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◆アマゾンの内容紹介から ↓

アジア杯で優勝を遂げたザックJAPAN。
W杯でグループリーグを突破した岡田ジャパン。

「二つの日本代表」は、どう戦ったか。
そして、どんな違いがあったのか。

前日本代表をデータ分析でサポートした著者が、
豊富なデータをもとに激闘の裏側を描く。



◆目次メモ


序章 勝負を決める16秒
 トップチームの指標
 KPIとは何か?
 勝負を決める16秒
 スペインの凄さ
 『マネー・ボール」を参考に守備を分析
 クリア数が少ない
 ドイツは日本の半分
 高い位置でボールを奪う
 勝つサッカーと良いサッカー
 パス成功率は最下位
 ゴールキーパーもパスを

第1章 サッカーのデータ革命
 スポーツはテクノロジーを
 遅れていたサッカー
 かぎりないデータの種類
 入力は1試合で8時間
 データの見せ方
 もとは軍事技術

第2章 Jリーグで最も速い選手は?
 データ分析とは?
 正しい指示とは何か?
 スペインのシュートは16秒以内
 
第3章 岡田ジャパン「接近・展開・連続」の苦悩
 オシムから岡田へ
 ポゼッション率は58.3%
 2009年9月5日 v.s. オランダ戦でのポジション
 15mの腰ひもの合理性
 失点の時間帯に何が起きたのか?
 ブーイングの中で
 2010年5月30日 v.s. イングランド戦での新たなチャレンジ
 ロングパスの縦パスの成功率
 W杯仕様への戦術作り
 6月4日 v.s. コートジボワール戦での個人技の差
 本当の意味でのキーとなった試合
 岡田ジャパンの完成

第4章 W杯4試合最後のピースは本田
 6月14日 v.s. カメルーン戦の大きな1勝
 川島‐本田ライン
 アクチュアルタイムが短い
 6月19日 v.s. オランダ戦に見る成長
 スナイデルとの戦い
 適切な選手交代
 6月24日 v.s. デンマーク戦の勝因
 遠藤の訴えでシステム変更
 ハイボール対策
 データが示す本田への依存度
 6月29日 v.s. パラグアイ戦で硬直
 高い位置で奪うパラグアイ
 サンタクルスを封じる
 PK戦のかけひき
 岡田ジャパンが残したもの
 
第5章 ザックJapanアジアカップ優勝への軌跡
 イタリアからの新監督
 10月8日 v.s. アルゼンチン戦での金星
 ザックJapanと岡田ジャパン
 オシムもなしえなかった偉業
 「アジアの洗礼」を浴びたグループリーグ
 ボールも人も動いたサウジアラビア戦
 準決勝 v.s. 韓国戦に見るザックと岡田の違い
 二つの日本代表の守備
 ワンタッチシュートの多さ
 決勝 v.s. オーストリア戦で示した成長の証
 オーストラリアの消耗
 闘莉王が鍵になっていた
 
おわりに
 データとの出会い
 重要なのは解釈
 過去の経験と未来の戦略


◆著者の履歴 森本美行[モリモトミユキ]


1961年生まれ。92年米ボストン大学経営大学院でMBAを取得。
矢矧コンサルタント、マネージメントウエーブを経て、
2000年米アジアコンテントドットコムの日本法人の社長兼CEO。
03年スポーツデータの分析と配信を行うデータスタジアム社長に就任。
09年6月から会長を経て現在は顧問。サッカー選手として読売クラブ
ジュニアユース、三菱養和サッカークラブでプレー、Jリーグ横浜FC、
ヴィッセル神戸のデータ分析業務のテクニカルスタッフを歴任。

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posted by かっちゃん2.0@名古屋 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 能力開発・自己啓発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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