2012年05月07日

【書評】無料のカラクリを暴いてみよう!『無料ビジネスの時代』吉本佳生

◆無料ビジネスの時代


◆消費不況に立ち向かう価格戦略!


吉本さんの本は、どれも本当に役に立つ内容が満載です。
今回の本も期待通りの濃い内容で、テーマは「無料ビジネス」です。

なにげなく行われている商売のやり方のウラに隠されている本質を、
いろいろな「経済法則」をベースに読み解いてくれます。

本書を読むと、「無料ビジネス」について、
「へぇー・・」「ほぉー・・」、そして「なるほど!」と納得できます。

最初の質問はこれ。さて、あなたならどちらを選びますか?
無料ビジネスの裏側にある、お店の意図を考えてみましょう!

Q1:賢いカフェ経営者は、次のどちらを選ぶでしょうか?
   価格戦略として、何が違うのでしょうか?

 カフェA:コーヒー1杯目は無料。2杯目以降は300円。
 カフェB:1杯目は300円。2杯目以降は無料。

カフェAは、マクドナルド方式。無料券を使った時のケース。
カフェBは、ミスタードーナッツ方式。ホットのみおかわり無料。

両方とも、似たように見えますが、実は全く異なるビジネスモデルです。
でも、最終的に利益を稼ごうという心は同じですから、戦略の違いですね。

無料ビジネスという観点からすると、無料を売り物にして・・で始める方
が無料ビジネス。なので、カフェAは無料ビジネス、カフェBのおかわり
無料は、無料ビジネスとは呼びません(本書内では)。

この2タイプの無料コーヒーを比べて整理してみると・・・

◆最初の1杯が無料(カフェAタイプ)
・最低時の利益はマイナス(赤字になる可能性が高い)
・最高時の利益は上限なし(大きな利益の可能性もある)
・店に来る気がなかった人も来店する可能性あり
・いま、おカネをもっていない人も来る

◆おかわり無料(カフェBタイプ)
・たいていはプラスの利益(利益を得る可能性は高い)
・最高時の利益はおかわりナシ時(利益は限定される)
・店に来る気があった人しか来店しない
・いま、おカネをもっている人しか来ない

いまの「無料ビジネス」のやり方は、カフェAタイプです。
「無料ビジネス」=「最初はゼロ円」+「利益を追求」

つまり、最初の敷居を低くして、お客さんを「無料を売り」にして集め、
その価値を認めてもらい、後からお金を払ってもらう、という手法。

でも、最初無料では、赤字になる可能性も高くなります。
そこは、宣伝費と割り切り、より効果が高い方法を使うということです。

つまり、
「テレビや新聞や雑誌で広告するよりも、この商品を無料で提供するほうが、
 顧客獲得に効果があると期待して、無料にしている」
と考えるのが一般的なようです。

本書では、これ以外のいくつかモデルについても解説しています。
(目次の内容を参照してください)

普段は、本書のように深く考える機会が少ないと思いますが、
つきつめれば、そういうことだったのか、ということに気付かされ、
勉強になる一冊です!

◆本日のオススメ!


無料ビジネスの時代: 消費不況に立ち向かう価格戦略 (ちくま新書)
無料ビジネスの時代: 消費不況に立ち向かう価格戦略 (ちくま新書)吉本 佳生

筑摩書房 2011-09-05



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最初は無料で商品やサービスを提供しながら、
最終的には利益を得ようとする「無料ビジネス」。

こんな商売の手法が、なぜ流行するようになったのか?

本書では、無料ビジネスのしくみを説明するだけでなく、
無料ビジネスが求められるようになった時代を読み解く。

デフレ不況から抜け出せない日本企業が、売上をふやし、
利益を拡大させるための価格戦略を考える。

おもしろくてタメになる知識満載のビジネス書。



◆目次メモ


第1章 無料ビジネスとは?―2タイプのコーヒー無料から考える
 「最初の一杯目が無料」.vs.「おかわりが無料」
第2章 共同購入型クーポンvs.無料ビジネス―生き残るのは?
 共同購入型クーポンのビジネスモデル
第3章 TDLとUSJのアトラクション無料―入場料金値上げとの関係
 TDLとUSJの価格戦略
第4章 予算制約vs.時間制約―消費者のどこをまず狙うか?
 押さえやすいほうから押さえておく
第5章 ケータイと無料ビジネス―本質は個人向けファイナンス
 デフレ不況の真因は「消費の不足」
第6章 消費不況と無料―無料ビジネスが日本経済を救う?
 日本の物価のふしぎ
第7章 電子書籍と無料ビジネス―期待はずれに終わりやすい理由
 失敗例の分析−電子書籍の場合

◆著者の履歴 吉本佳生[ヨシモトヨシオ]


1963年生まれ。著述家(元大学教員・元銀行員)。
専門は金融経済論、生活経済学、国際金融論など。

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posted by かっちゃん2.0@名古屋 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営・経済・会計・人事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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