2018年05月30日

『抵抗勢力との向き合い方』榊巻亮


抵抗勢力との向き合い方抵抗勢力との向き合い方
榊巻亮

日経BP社 2017-04-27


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【内容紹介】

敵は社内にあり!

隠れた抵抗を見逃すな!

抵抗には「4段階」の強さがある。

「隠れた抵抗」を見逃すな。

業務改革のプロが対処法を指南―
プロジェクトの局面ごとによく出る抵抗の例、マズイ対処の仕方、
良い対処の仕方などを体系立てて、かつ、実例を交えて解説。

実際にプロジェクトで使って効果が高かった方法論だけを、
変革プロジェクトを推進する立場にあるプロジェクトリーダーの視点でまとめた。


【内容説明】

今やどの企業でも働き方改革が急務になっています。
会社によっては働き方改革のプロジェクトチームが立ち上がったところもあるでしょう。

なかにはプロジェクトチームのリーダーに指名されたり、
メンバーに加わることになったりした人もいるかもしれません。

そうした人たちが必ずぶつかる大きな壁があります。

社内の「抵抗勢力」です。働き方改革に限らず、
業務改革などの変革を起こそうと思えば、抵抗は必ず発生します。

「必ず」です。

抵抗する理由は様々ですが、1つだけ確実にいえることがあります。

それは「人は変化を嫌う」ということです。
だから抵抗勢力が発生するのは、当然のことなのです。

では、抵抗勢力とはどう向き合えばよいのでしょうか。

数々の働き方改革や業務改革を支援してきた変革のプロである、
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの榊巻亮氏が、実例に基づいて解説します。

ポイントは2つ。
1つは「人が変化に対して抵抗するのは生理現象。
最初からそういうものだと分かってさえいれば、感情的にならず、冷静に対処できる」。

もう1つは「自分が変革を推進する側になると、
推進側が“正義”で、『抵抗する側が悪い』と捉えてしまいがち。

しかしそうではなく、抵抗する側には抵抗する側の正義があり、
論理があることを理解し、まず相手に共感すること」です。

抵抗レベルは表に見えるものや隠れているものなど、4段階に分かれます。

本書では4つの抵抗レベルおよび変革プロジェクトの3つのフェーズごとに、
抵抗勢力との接し方を解説。最終的には抵抗勢力を味方に付ける技を伝授します。

【目次】

第1章 抵抗とは何か―抵抗は至るところで発生する

 抵抗は至るところで発生する
  現場のキーパーソンを巻き込めず、転覆
  実は経営トップが最大の抵抗勢力
  意気込んで始めるも、周囲が付いて来られず空回り
 抵抗は「悪」ではない
  部下にこれ以上、負荷をかけられない
  会社として腹をくくっていないじゃないか
  今よりもサービスレベルが落ちるじゃないか
 抵抗は「自然の摂理」である
 抵抗はプロジェクトの時間に応じて変わる
 まとめ
  「抵抗勢力」とレッテルを貼るな
  抵抗は悪ではない

第2章 計画策定期―隠れた抵抗に対応する

 隠れた抵抗に対応する

 抵抗は成長する
 抵抗には4段階の強さがある
 表に出た抵抗と隠れた抵抗
 「オンとオフ」で兆候を拾う
  ・ポイント 1  オンセッションで観察する
  ・ポイント 2  オンセッションでのチェックポイント
  ・ポイント 3  オフセッションで雑談する
  ・ポイント 4  オフセッションでの振り返りメール

 「共感と共有」でケアする
  ・ポイント 1  反論せずに、まず共感する
  ・ポイント 2  説得せず、真摯に共有する
  ・ポイント 3  共有すべきものは資料に落とす
  ・ポイント 4  コミュニケーションを設計する

 まとめ
  6回伝えて、やっと6割伝わる

第3章 計画策定期―表立った抵抗に対応する

 プロジェクト計画策定期(後期)の特徴

 (A)指摘や不満を“明らかに”する
  ・ポイント 1  指摘事項を見える化して整理する
  ・ポイント 2  指摘の真意を確認す
  ・ポイント 3  受け止めたことが伝わるようにする
  ・ポイント 4  「“一緒”に解決する」モードに移行する
 (B)「目指す方向性に納得がいかない」を解消する
  ・方向性に合意するポイント 1
   問題解決の6層構造を押さえて議論
  ・方向性に合意するポイント 2
   「3つの前提」を合わせる
 (C)「進め方に納得がいかない」を解消する
  ・進め方を一致させるポイント 1
   極力相手の意見に乗っかる
  ・進め方を一致させるポイント 2
   一緒に練り直す
 (D)「客観的な判断力」を取り戻してもらう
  ・判断力を取り戻してもらうコツ 1
   自分のことではなく、他人事として考えてもらう
  ・判断力を取り戻してもらうコツ 2
   「現状の悪さ」でなく「将来どうすべきか」に話を向ける
  ・判断力を取り戻してもらうコツ 3
   実行しないリスクを示す
  ・判断力を取り戻してもらうコツ 4
   反対意見を撤回しやすくする
  ・判断力を取り戻してもらうコツ 5
   代役を立てる
  ・判断力を取り戻してもらうコツ 6
   各個撃破する

 まとめ
  抵抗を歓迎する姿勢を持とう

第4章 施策実行期―サボタージュに対応する

 施策実行期の特徴
 人はなぜサボるのか、なぜ行動に移せないのか
 心の問題は当事者にその気になってもらうことで対応

 ・心に対する仕掛け 1
  やってほしいこととその意義を重点的に伝える
 ・心に対する仕掛け 2
  クイックヒットを仕込む
 ・心に対する仕掛け 3
  「やること」と「メリット」を直結させる
 ・心に対する仕掛け 4
  強制力を持たせる

 体の問題は当事者をフォローし、テコ入れできる状況で対応
 ・体に対する仕掛け 1
  アクションまでの手間を最小化
 ・体に対する仕掛け 2
  当事者をプロジェクトがフォローする
 ・体に対する仕掛け 3
  脱落者にしかるべき対処をする

 まとめ
  対処療法はダメ、予防治療で先手を打て

第5章 立ち上げ期―「立ち上げ期」の重要性を知る

 プロジェクト立ち上げ期の特徴
 抵抗と向き合う「基礎体力」を付ける

 1-1. 納得度が高いプロジェクトゴールがないと、
   まっとうな批判に耐え切れない
 1-2. 納得度が高いプロジェクトゴールがないと、
   チームを組成できない(協力者を増やせない)
 2-1. プロジェクトチームの熱量が低いと、
   質の高いアウトプットを出せない
 2-2. プロジェクトチームの熱量が低いと、
   抵抗と向き合い切れない
 3. 経営陣を味方に付けられないと、
  変革にGOをもらえない

 まとめ
 「立ち上げ期」に基礎体力を付ければ、“風邪”を引かなくなる

第6章 立ち上げ期―納得度が高いプロジェクトゴールを定める

 自発性を発揮できるゴールを作る
 ステップ 1  メンバー1人ひとりに「問い掛ける」
  ・問い作りのポイント 1
   第三者からの素朴な疑問
  ・問い作りのポイント 2
   お決まりの問い掛けからヒントを得る
 ステップ 2  1人ひとりの思いを「言語化する」
  ・書き出すときのポイント 1
   考えをそのまま書き出す
  ・書き出すときのポイント 2
   「氷山モデル」の全体を明らかにする
 ステップ 3  言語化した思いを相互に「ぶつけ合う」
  ・ぶつけ合いのポイント 1
   氷山モデルの「下」をぶつける
  ・ぶつけ合いのポイント 2
   集中討議で抜け・漏れを防止
 ステップ 4  プロジェクトゴールを「3つの軸でまとめる」
  ・まとめのポイント 1
   ゴール、コンセプト、必要性の3軸でまとめる
  ・まとめのポイント 2
   コンセプトは「その状態がいいな」と思える表現で

 まとめ
 「与えられたゴール」から「俺たちのゴール」へ変える

第7章 立ち上げ期―プロジェクトチームの熱量を上げる

 心理的安全性がアウトプットの品質を高める
 ・仕掛け 1
   双方向キックオフでプロジェクトにのめり込むキッカケを作る
 ・仕掛け 2
   ノーミングセッションで心理的安全性を確保する
 ・仕掛け 3
   Icebreakerでパーソナルな側面を知る
 ・仕掛け 4
   グラウンドルールで心理的安全性を確保する
 ・仕掛け 5
   プロジェクトルームで偶発的コミュニケーションを発生させる
 ・仕掛け 6
   プロジェクトルームでスイッチを切り替える
 ・仕掛け 7
   プロジェクトリーダーの振る舞いがチームの雰囲気になる

 まとめ
  心理的安全性を確保してチームの力を最大化する

第8章 立ち上げ期―経営陣を味方に付ける

 変革プロジェクトにおける経営陣の理想的な行動
 理想的な振る舞いをしてもらうため、何ができるか

 まとめ
  経営陣を味方に付け、使い倒す

おわりに
 抵抗と向き合うには「人」と向き合え


【著者略歴 】
榊巻 亮[サカマキリョウ]
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズディレクター。
大学卒業後、大和ハウス工業に入社。住宅の設計業務に従事。
ケンブリッジ入社後は「現場を変えられるコンサルタント」を目指し、
金融・通信・運送など幅広い業界で業務改革プロジェクトに参画。
一級建築士。ビジネス雑誌での連載や寄稿に加え、講演やセミナーなどの活動も行っている。

【合わせて読みたい】

職場の「やりづらい人」を動かす技術職場の「やりづらい人」を動かす技術
秋山 進

KADOKAWA / 中経出版 2018-03-24


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・物知りで、世界の潮流などを教えてくれるけれど、行動が苦手な「評論家」

……など、思わず「いるいる!」と同僚の顔が浮かぶタイプ分類をもとに、
チームワークのコツから適正職業なども踏まえて丁寧に解説します。

自分と相手のタイプを知ることで、
苦手な相手、理解できない相手ともうまく協業でき、仕事の成果・生産性がUP!

人事やチーム編成を考える立場の方にも読んでいただきたい1冊。

posted by かっちゃん2.0@名古屋 at 00:01| Comment(1) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
突然のコメント、失礼いたします。はじめまして。
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Posted by 本が好き!運営担当 at 2018年06月20日 18:04
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