2020年11月25日

「鬼滅の刃」英語版を全力で読んでわかったこと



 今回はその『鬼滅の刃』の日本語版と英語版のコミックを比較しながら、気になる鬼滅のキーワードがどんなふうに英語に訳されているのか紹介します。

 海外の人と鬼滅トークをするもよし、ちょっと自慢げに子どもに披露するもよし、『鬼滅の刃』をよく知らない方でも、まわりと話を合わせるくらいの情報をゲットするにはピッタリのはず!  ぜひ読んでみてください。

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オフィシャルの英語版コミックのタイトルは、このどちらでもなく、シンプルに

Demon Slayer (オフィシャル訳:鬼滅の刃)

 つまり「鬼殺隊士(鬼狩り)」という意味です。「鬼退治をする人」というタイトルに変更したんですね。作中でもdemon slayerは「鬼狩り」の訳として使われています。

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 炭治郎が入隊した「鬼殺隊」という組織は、the Demon Slayer Corps、そして隊士たちが鬼退治に使用する特殊な刀「日輪刀」は、なんとそのままNichirin swordsとなっています。日本語の「日輪」をそのまま使用したようです。「日輪」は「太陽」という意味なので、あえて英語にするならswords of the sunとなりますが、Nichirin swordsのほうが外国語なので特別感が出るのかもしれませんね

demon slayers (オフィシャル訳:鬼殺隊士・鬼狩り)
the Demon Slayer Corps (オフィシャル訳:鬼殺隊)
Nichirin swords (オフィシャル訳:日輪刀)
swords of the sun (直訳:日輪刀〔太陽の刀〕)


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 英語でこれはtotal concentration breathingと訳されています。日本語では「全集中の呼吸」を「全集中」と略して言うことがありますが、その場合には英語でもtotal concentrationと短くなります。さらに、この「全集中」の状態をつねに保っておくことを「常中」と呼ぶのですが、こちらはtotal concentration: constantと訳されていました。

total concentration breathing (オフィシャル訳:全集中の呼吸)

total concentration (オフィシャル訳:全集中)
total concentration: constant (オフィシャル訳:常中)


 totalは「全体の」という意味、concentrationは「集中」、constantは「絶えずに続く」、breathingは「呼吸」という意味なので、どれもほぼ直訳に近い英語が使われているんですね。皆さんも、本気モードで行くときにはTotal concentration! (全集中! )と叫んで上司に本気モードをアピールしてみるのはどうですか(笑)? 

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 多数いる鬼たちの始祖「鬼舞辻無惨」、直属の部下に「十二鬼月」と呼ばれる12人の鬼がいるのですが、彼らは一般の鬼よりも格段に強く、炭治郎たちに苦戦を強いてきます。この「十二鬼月」は英語ではthe Twelve Kizukiと日本語の表現を使って書かれているのですが、さきほどの「日輪刀」をはじめ、こんなふうにところどころ訳さずに日本語のままのものがあるのが意外でした。

 「十二鬼月」というのは、弦月になぞらえてつけられた名前で、「上弦」と呼ばれる位の高い6人と、「下弦」と呼ばれる下位の6人に分かれています。どちらにしても、英語に訳しようがなかったのかもしれませんね。まあ、無理やりtwelve Moon Demons や twelve demons of the moon(12人の月の鬼)のようにすることもできたかも? 

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 それから、鬼たちが使う特殊能力は「血鬼術」と呼ばれていますが、これはそのままthe Blood Demon Artと訳されていました。

the Twelve Kizuki (オフィシャル訳:十二鬼月)
upper rank demons / lower rank demons (オフィシャル訳:上弦の鬼・下弦の鬼)
Upper (Rank) 2 / Lower (Rank) 4 (オフィシャル訳:上弦の弐・下弦の肆)

the Blood Demon Art (オフィシャル訳:血鬼術)


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 「柱」は全部で9名なのですが、それぞれが使う呼吸法に合わせて名前が付いています。表に英訳と併せて並べてみましょう。

 呼吸法自体はこの9つ以外にも存在するのですが、呼吸の始まりとされているのが「日の呼吸」。そして、その「日の呼吸」から「炎・水・雷・岩・風」の5つの呼吸が派生し、さらにそれらがいくつかの呼吸法に派生したということです。

 「炎の呼吸」はfire(火)ではなく英語でもflame(炎)を使っています。「蛇の呼吸」はsnake(ヘビ)ではなくserpent(ヘビ)のほうが使われています。どちらも「ヘビ」という意味ですが、serpentのほうが「大きな毒ヘビ」のイメージです。どれも直訳されている感じですので、これは覚えやすそう! 

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 「型」にはformを使い、番号順に序数でfirst、second、thirdとつけていきます。例えば、「捌(はち)ノ型」であればEighth Formとなります。また、水の呼吸の型の変形に「乱」や「曲」などが登場しますが、これらはそれぞれturbulent(荒れ狂った)、curve(曲がった)という単語を使います。

form (オフィシャル訳:型)
Sixth Form (オフィシャル訳:陸〔ろく〕の型)

turbulent (オフィシャル訳:乱)
Water Breathing Ninth Form: Splashing Water Flow – Turbulent
(オフィシャル訳:水の呼吸 玖ノ型 水流飛沫・乱)
curve (オフィシャル訳:曲)
Water Breathing Seventh Form: Drop Ripple Thrust – Curve
(オフィシャル訳:水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き・曲)


 ほかの呼吸でも基本的には「型」を使いますが、例外として「嘴平伊之助」の使う技には「牙」があります。こちらにはfang(牙)という単語があてられ、「胡蝶しのぶ」の技「舞」にはdance(踊り)が使われます。

fang (オフィシャル訳:牙)
Ninth Fang (オフィシャル訳:玖〔く〕の牙)

dance (オフィシャル訳:舞)
Dance of the Bee Sting (オフィシャル訳:蜂牙の舞)


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■英語版コミックを読むと日本語の発見もあって楽しい! 

 現在日本版のコミックは22巻までが発売されていますが、23巻がいよいよ最終巻となります。発売予定日が12月4日とせまっていて、筆者も楽しみにしています。今回、この記事を書くにあたって英語版のコミックもそろえたのですが、英語版は現在18巻までが発売されていて、19巻が12月に発売される予定です。もうここまで買ってしまったので、英語版も23巻まで買うしかない!  日本語版の3倍くらいのお値段なのですけれどね……。

 英語版の「鬼滅」を読むのは、英語の学習としてもお勧めですが、「あ、この型ってそういう意味だったんだ!」なんていうように、逆に日本語の発見もあって楽しいですよ。全巻とは言いませんが、映画になった7〜8巻あたりを買ってみるのはどうでしょう。

 英語版コミックでも煉獄さんを見て、泣きましょう!  ぜひ「全集中」で英語学習にも取り組んでみてください。

Total concentration!  (全集中! )

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posted by かっちゃん2.0@名古屋 at 00:01| Comment(0) | Twitter | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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