2011年10月03日

【書評】眠りも老化します!『60歳からのボケない熟睡法』西多昌規

◆60歳からのボケない熟睡法


◆脳と体を健康に保つ眠り方!



本書は、次のような方々のために書かれた本です。

 ・年をとってから眠りが浅くなった
 ・夜中に何度も目が覚めて、困ってしまう
 ・若い時のように、ぐっすりと満足のいくまで眠りたい

実は、年を重ねると、
「体が老化するだけでなく、睡眠も老化して」いくのだそうです。

その結果、夜の早い時間に眠くなり、そのタイミングで寝たとしても、
長時間寝れない、さらに眠り自体が浅くなっていくのです。

年をとるとそんなものだとあきらめて、快眠できない状態が続くと、
高血圧、心臓病、ボケやすい、ウツになりやすい。

昨今の不安定な世情から、仕事にストレスの上に社会不安のストレス
も加わり、高齢者だけではなく、若い方々も熟睡できないという人が
増えているようです。

でも快眠の本は沢山出版されていますが、どれも働き盛りの方向けです。
ところが、高齢者のための快眠法と若い世代の快眠法は異なるようです。

そこで、本書は高齢者を対象にして、日々の生活のちょっとした工夫で
しっかり眠れるようにするための、知識とコツをまとめたそうです。

薬に頼らない快眠法、気をつける病気・・・などの沢山の工夫が紹介
されていますので、若いうちにご一読されることをオススメします。

高齢者向けとなっていますが、若者層にも、両親などの健康に役に立つ
知識を得ることができると思います。

西田先生の本は、どれもわかりやすく、オススメです。


【メモ】

◆睡眠によくない食べ物(P85)
 ・カフェイン:30分程で吸収され、効果が4〜5時間継続
 ・アルコール:寝付きにはいいが、夜中の深い睡眠を妨げる
 ・甘い物:血糖値が上昇、インスリンやグルカゴンが分泌され、体の負担増に
 ・たばこ:ニコチンは脳を刺激して覚醒する作用がある

◆睡眠にいい食べ物(P86)
 ・豆類:大豆、ナッツ類、バナナに睡眠ホルモン(メラトニン)の素の
     トリプトファンが含まれている
 ・レタス:レタスの芯にラクッシンという睡眠を促す物質が含まれている
 ・玉ねぎ:玉ねぎに含まれる硫化アリルという物質の香りに沈静効果あり
 ・その他:カルシウムやマグネシウムを含む食材、牛乳、魚、小松菜

◆自分の睡眠は意外と自分でわかっていない(P95)
 ・睡眠を記録する:ふとに入っていた時間と寝ていた時間
  自分の睡眠を客観的に把握できている人は実は少ない
  → iPhoneアプリの「Sleep Cycle」などを使ってみてはいかがでしょうか

◆睡眠薬(P99)
 ・病院で処方される睡眠薬は、依存性も弱く、安全性の高い
  ベンゾジアゼピンが良い(脳に悪く、ボケてくることはない)
 ・不眠が続いてストレスに苦しむより、睡眠薬を上手に使って
  眠れる方が健康的
 ・お酒に頼るのは、依存性が高く、心身の病気の可能性を高め、
  脳の委縮や認知症を進めるなど、寿命を短くするのでNG
 ・薬局などで市販されている睡眠薬は眠気を催す成分を使った
  ものであまりおすすめできない
 ・2010年に新しい睡眠薬が発売された
  脳のメラトニンを刺激する薬(ロゼレム)は、ふらつきや依存性が
  少なく、高齢者の睡眠にいいのではと期待されている

◆睡眠を深める香り(P104)
 ・ラベンダー:含まれる酢酸リナレルという成分に催眠効果がある
  逆に、朝すっきり目が覚めるのは柑橘系のレモン
  日中にすっきり目が覚めているほど、メリハリがついて睡眠がよくなる

◆睡眠時間制限療法(P113)
 ・少し睡眠不足の状態をつくり出す。空腹が最高の調味料というのと
  同じで、睡眠にとっての一番の良薬は、睡眠不足です。
  眠れない人は、ふとんにいる時間を短くすると睡眠の質が高まる。
  しかし、精神的につらければ、無理は禁物。

◆眠れないを解消する6つのステップ(P115)
 (1)眠くなったときだけふとんに入る
 (2)眠ることだけにふとんを使う
   ふとんの中で本を読んだり、テレビを見たりしない
 (3)15分〜20分たっても眠れなければ、寝室以外の部屋に移動する
 (4)必要なだけ(3)を繰り返す
 (5)入眠時間や睡眠時間にかかわらず、毎朝同じ時間に起きる
 (6)日中は、居眠りや昼寝をしないようにする

◆眠りをよくする食べ方6つのポイント(P132)
 (1)塩分を控える
 (2)動物性脂肪をとりすぎない
 (3)野菜、果物を充分にとる
 (4)魚類を積極的にとる
 (5)いろいろな食材をバランスよく食べる
 (6)糖分を控える

◆睡眠にいいサプリメント(P134)
 ・味の素から販売されている「グリナ」
  休息のアミノ酸「グリシン」の製剤で、一本あたり3000mgを含んでいる
  睡眠薬ほどの強い効果はないが、副作用がほとんどない安心感が魅力


◆本日のオススメ!


60歳からのボケない熟睡法 (青春新書インテリジェンス)
60歳からのボケない熟睡法 (青春新書インテリジェンス)西多 昌規

青春出版社 2011-08-02



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眠りが浅い、長く眠れない、夜中に何度も目が覚めてしまう…。
加齢とともに、睡眠も老化していきます。

しかし、そこであきらめて、ほったらかしにしないでください。

質の悪い睡眠が続くと、高血圧や心臓病、そしてボケやすいと
いうことが、医学的にもわかっています。

世の中に出回っている快眠法は、働き盛りの若い層を対象にしたもの。

高齢者のための快眠の方法とは違うものなのです。

本書では、高齢者の方々が、日々の生活のちょっとした工夫で
しっかり眠れるようになる、その知識とコツをまとめました。

睡眠不足は、認知症やうつ病などの原因になるともいわれます。

60歳以降になると、巷でよく言われている快眠法とは違った
眠り方が必要なのです。

本書は、高齢者のための“ボケない眠り方”を解説する1冊。



◆目次メモ


第1章 眠りが浅くなる、夜中に目が覚める…本当の理由は?
 長時間睡眠はかえって危険
 寝不足は肥満の原因にも
 がん、脳卒中、心筋梗塞と睡眠不足との密接な関係
 睡眠の老化します
 老化で「からだ」と「こころ」はどう変わるのか
 夜のトイレではここに気をつけて
 眠れないのは「光」不足が原因だった
 夜眠れないときはちょっと目線を変えて
 夜ぐっすり眠れる昼寝のコツ
 大声の寝言が出てきたらこの病気に注意
 視力の低下で睡眠障害になる

第2章 その不眠、うつのサインかもしれません
 うつ病による高齢者の自殺が増えている現実
 「不眠症」と「うつ病の不眠」を見分けるポイント
 「眠れない夜」が2週間続くと要注意
 その物忘れ、認知症と決めつけないで
 アルツハイマーの前兆としての不眠もある
 脳卒中のあとはウツ病に注意を

第3章 こんな“常識”が快眠を妨げていた
 長生きには5時間眠れれば大丈夫
 あお向け寝がからだに悪いこれだけの理由
 早すぎる朝の日光は睡眠のリズムを乱す
 夏の早朝散歩にはひと工夫を加えて
 午後の一杯のお茶を飲むといい理由
 睡眠に効く以外な野菜とは
 眠ることで「記憶力」と「運動神経」は向上する
 眠りが浅くなってきたら食事を見直して
 自分の睡眠を客観的に知る簡単な方法
 睡眠薬は本当に怖いもの?

第4章 医者も実践!薬なしでしっかり眠るコツ
 夜のラベンダー、朝のレモンが快眠を呼ぶ
 快眠のツボはここにある
 手足を温めると眠気がやってくる
 いっそ、ふとんに入っている時間を短くする
 「眠れない」を解消する6つのステップ
 一石二鳥の「夕方の運動」
 快眠をもたらす寝間着はここで手に入る
 意外に多い「朝に弱い高齢者」
 寝酒・タバコが睡眠に悪い本当の理由
 眠りをよくする食べ方6つのポイント
 懐メロカラオケがおすすめ
 熱帯夜を快適に過ごすために
 寒くて眠れない冬の注意点
 ちょっとした不眠にはこの漢方薬

第5章 いびき、ムズムズ…この症状には気をつけて
 大きないびきはボケの始まり?
 「むずむず脚症候群」を知っていますか
 寝ているときに手足が勝手に動く病気とは
 高齢者の手術後は夜の興奮に気をつけて
 「眠れなくても平気!」はこの病気のサインかも
 内科の薬で眠れなくなってしまったときは
 眠れない人を介護する立場になったら

◆著者の履歴 西多昌規[ニシダマサキ]


精神科医・医学博士。東京医科歯科大学大学院精神行動医科学分野学内講師。
1970年、石川県生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。
国立精神・神経医療研究センターなどで臨床業務に従事したのち、
ハーバード・メディカル・スクールにて睡眠医学の研究を行う。
現在、成城墨岡クリニック、スリープクリニック銀座にて診療を行いながら、
臨床研究や医学生・研修医の教育に携わっている。
日本老年精神医学会専門医、睡眠医療認定医など資格多数。ビジネスパーソン
向けの講演にて睡眠と健康についての知識普及に努めるほか、雑誌・テレビの
取材も多数。

◆著者の『公式ブログ』はコチラ


>> Dr.西多昌規のブログ 

◆ブロガーの『書評』はコチラ


>> 60歳からのボケない熟睡法|眠っていることに、起きている。

東京医科歯科大学の西多昌規先生の新刊、

「60歳からのボケない熟睡法」(青春出版社) です。


私の最初の著書「快眠セラピー」を参考にされたとの
ことで、巻末に謝辞もいただきました。


最近、睡眠関連の本は多いですが、高齢者に向けた快眠のための
ものは意外とないので、おすすめです。(睡眠障害は多い)


実際に患者さんに毎日接していらっしゃるだけに、事例が多くて
イメージしやすいので、私も参考になります。


西多先生が最初に出版された「脳を休める」は良書だと思って
いましたが、今年は立て続けに3冊も!

売れっ子先生です。


・・・・



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posted by かっちゃん2.0@名古屋 at 05:00| 愛知 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 睡眠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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