◆本日のオススメ!
むしろ暴落しそうな金融商品を買え! (幻冬舎新書) | |
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◆投資で安全・確実に儲けたい人ほど大損する!
エコノミストで関西大学の特任教授である吉本佳生先生の新刊です。
経済学や金融に関して主張されている内容は、過去の実績による根拠
に加えて、そうなる理由を理論を示された上で展開されていますので、
どれも信頼感があり、納得感も得られるものとなっています。
変な言い方ですが、どこかの雑誌や証券会社のヒモ付きの主張ではなく、
ニュートラルで平等な内容ですので、信頼を置いて読むことができます。
毎回、「へぇーそうなんだ」という新たな気付きも得られます。
さて、今回は資産運用のお話しです。長期・分散投資のお話しです。
今回も期待通りで、いくつもの新たな真実を知ることができました。
◆投資でお金を増やす新常識
・日本人にとって長期の外貨投資は大損の危険性が高い
・新興国への投資は全額損失の危険がつきまとう
・分散投資するなら「株+債権」が一番有効
・社債は買うべきではなく、債権を買うなら国債しかない
・メガバンクが日本国債を保有し続ける理由
・なぜ「いずれ値上がりする」と思う資産への投資が危険なのか
資産運用が思い通りになっていない人は、年末年始の休み中に冷静に
自分の資産運用を見直すために、本書を読むことを強くオススメします!
証券会社のセールスマンの言葉だけを信じるのは危険です!
では、どんな方々が対象かというと・・・(以下、抜粋です)
1990年代から、いま現在までの期間で、株や投資信託、外貨などで資産運用して、トータルでみて儲かっているという人はどれくらいいると思いますか?
本書をお読みいただければわかりますが、「ほとんどいない」といっても過言ではありません。大儲けした人もいるでしょうが、例外的といえる比率でしかいないはずです。
とはいえ、「これ以上損をすることはないだろう」「長期投資なんだから、損をしている次期があったりするのも当たり前」などと、自分でいい聞かせている人も少なくないでしょう。
本当にそう思いますか? 自信がありますか?
実際に、長期・分散投資によって、リスクを抑えた株式投資をしているつもりの人がいます。しかし、データを調べれば、昔は有効だった投資法が、いまは通用しないとわかります。長期・分散投資はおカネを安全に増やす方法だと信じている人は、かなりの確率で大損するでしょう。
昔は、株や債券などの金融商品がそれぞれ独立して上下していました。
そういう時代は、長期・分散投資はたいへん有効な手法でした。
しかし、2005年以降は、リスク対策の手法が世界中に知れ渡りました。
結果、何が起きているかというと、すべてが連動して動くという世界です。
つまり、分散しているつもりが、分散になっていないということです。
IT化が進んだことも要因の一つでしょう。世界のどこかで暴落が起きると
地球がひと周りする間に、世界中の市場が反応してあっと言う間に、
同じ状態に染まってしまうのは、皆さんご存じの通りです。
対策のポイントは、「いかに早く危険を察知して逃げれか」です。
リスクの正しい知識を持ち、ほったらかしにしないことです。
右肩上がりの時代は、預けっぱなしにしておけば、儲かりました。
しかし、最近は逆の動きです。長期で持てば持つほど、目減りします。
まずは、本書を読んで、最近の傾向を学び、現状を把握しましょう!
投資の月刊誌を読んで、あおられるよりも、本書を読むべきです。
その上で、自分ができることを考えましょう!
ちなみに、本書内でオススメの「一番堅実な運用方法」はコレです。
1)変動金利型の個人向け国債
2)ネット専業銀行の定期貯金
この方法が面白くない、地味だと感じる方は、本書で最低限の知識
を仕入れてから投資にトライしましょう!
その場合、「資産運用で押さえるべきたった2つの条件」はコレです。
1)流動性が高いこと(売りたい時に売れる、ということ)
2)価格変動が観察しやすいこと(危険を察知できること)
さて、皆さんは、安全志向、チャレンジ志向のどちらでしょうか?
いずれも、お金の余裕がある方に限られますが・・・
◆アマゾンの内容紹介から ↓
投資で安全・確実に儲けたい人ほど大損する。
最新データでわかる資産運用の新理論。
過去20年以上の間に、株や投資信託、外貨などの金融商品に
投資をしてトータルで儲かった人は、じつはほとんどいなかった。
それなのに、「暴落しそうな金融商品を買え」とはどういうことか?
ほかにも「異なる業種や海外への分散投資は無意味になった」
「投資期間が長いほど大損をする」「金融危機後の大暴落でも損を
小さくできる方法」「預貯金はインフレに強い」等々、
最新データでこれまでの常識のまちがいを正す、投資の新しい教科書。
◆目次メモ
第1章 これだけ読めば「本書のポイント」がわかる
「それでも資産運用したい」ならどうする?
「考え方」が投資の勝敗を決める
分散投資は有効でなくなった
バブルはこれからも起き続ける など
第2章 長期投資で儲からなくなったのは一目瞭然
株の暴落は頻繁に起きている
「長期投資なら大丈夫」が無責任なワケ
投資期間が長いほど大損している
バブルや暴落が起きやすくなった理由
投資の成功と失敗の割合が同じでも損をする?
第3章 分散投資ではもはや資産は守れない
メガバンクの株価は驚くほど連動している
異なる職種への分散投資も無意味になった
分散投資の効果が消えたのは2004年ごろから
なぜ国際分散投資の効果もなくなったのか
新興国に投資すると別のリスクが高まる
コモディティ投資にも分散効果はない
金融ショックが大きいほど株とコモディティは連動する
分散投資がダメになった理由
機関投資家は分散投資が無効になったことを知っている?
金融機関にとって顧客はカモ
分散投資するなら「株+債権」がいちばん有効 ほか
第4章 個人向けの社債・ミニ公募債・国債、投資していいのはどれか?
投資に値する債権は実は少ない
預貯金はインフレに強い
社債は買うべきではない
なぜ「個人向け国債」はおすすめなのか
国債以外の債権は買ってはいけない
メガバンクの劣後債が危険すぎる理由
流動性リスクはこんなに恐ろしい
大手金融機関が損失を個人に押しつける?
第5章 外貨への長期投資は日本人には危険すぎる
長期の外貨投資で儲けた人はほとんどいない?
現在、日本は円高ではない
金融ショックが起きると、円高になる理由
日本人にとって外貨投資はリスクが高い
それでも長期の円安予想に賭けたいですか?
第6章 「暴落しそうで不安だ」と思う資産のほうが安全?
なぜ「いずれ値上がりする」と思う資産への投資が危険なのか
ショックのあとの大暴落からは、十分に逃げられる?
リスクに注目して売買することが不可欠
暴落から逃げることに徹せよ
あなたが働かないのにおカネが働いてくれることはない
おわりに
金融機関や機関投資家のスキを突け!
◆著者の履歴 吉本佳生(よしもと・よしお)
1963年、三重県生まれ。エコノミスト・著述家・関西大学会計専門職大学院特任教授。専門は金融経済論、生活経済学、国際金融論。NHK教育・総合テレビで21回(再放送をふくめると50回以上)放送された、経済学教育番組「出社が楽しい経済学」の出演・監修者。著書に、『金融工学の悪魔』(日本評論社)、『金融広告を読め』(光文社新書)、『スタバではグランデを買え!』(ダイヤモンド社)、『確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり』『日本経済の奇妙な常識』『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』『デリバティブ汚染』(以上、講談社)、『無料ビジネスの時代』(ちくま新書)、『「世界金融危機」のカラクリ』『数字のカラクリを見抜け! 』(ともにPHPビジネス新書)などがある。
◆著者の『公式ブログ』はコチラ
>> 損益は糾える縄の如し(吉本佳生ブログ)
◆ビジネス本でバージョンアップ2.0をお読み頂きありがとうございました。


◆合わせて読みたい本はコチラ
日本経済の奇妙な常識 (講談社現代新書) | |
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増税の前にできること、あります。人気エコノミストによる新しい日本経済論!
1ドル=80円は「超円高」? 世界の基軸通貨は米ドル? 日本のマクロ経済の
根本問題は物価下落? 日本の所得格差拡大は、高齢化だけが原因?
消費税は段階的に上げた方がよい? 日本は高貯蓄経済ではなくなった?――
NHK「出社が楽しい経済学」やベストセラー『スタバではグランデを買え!』で
おなじみの著者が、日本人の経済常識をひっくり返す!
では、また。
◆ビジネス本でバージョンアップ2.0をお読み頂きありがとうございます。
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